絵描き(絵師)が生計を立てるための稼ぎ方を調べてみた
今回は絵描きの稼ぎ方について書いて見たいと思います。
現状どんな方法があるかを色々調べてみました。
■絵描きの稼ぎ方① 企業案件
出版社等の企業からカットやイラスト・マンガ掲載などのお仕事を受注する絵描きにとってはもっともポピュラーで、これまでの時代だと、絵描きにとってメインの収入口ですね。
出版社・広告会社・ゲーム会社などなど、自分のやりたいジャンル・方向性に変わりますが、自分の作品のポートポートフォリオを用意し、営業をかけてお仕事を請負います。マンガ家さんが出版社にマンガを持ち込んで、読み切り・連載を取ってくるなどが、王道?ですかね。単行本などが出版されれば本の印税が入ってきます。
昨今クラウドソーシングやSNS経由からなどもあるので、企業案件のとり方は多様化してますね。
アニメ・マンガコンテンツも莫大に増え、インターネットで個人がコンテンツ発信できるようになったのも影響してか、雑誌やゲームなどを販売している企業側もコンテンツ販売は低迷が見られており、採用する作家を見る目も相当厳しくなっています。
また絵描きが増えたこともあり、企業案件のみで生き残るのは相当難しいと思われます。
お互い自分たちの生き残りがかかってますから仕方ないですよね。(汗)
■ 絵描きの稼ぎ方 ② イベント参加
コミックマーケットなどで有名な同人誌即売会ですね。オリジナル・2次創作など、ジャンルによって大小様々な即売会イベントが全国で行われています。
自分の作品を作り、印刷して持ち込んで、頒布することで、収益・ファンへの認知を獲得できます。
プロの作家さんも沢山参加されており、コミックマーケットなどは特に大きな収益源のひとつになっています。
開催数日で数千万稼ぐ人気サークルがいるとかなんとか。(^_^;)すごい。
勿論自身の作品を頒布する他にも、ファンや他のサークルさんとの交流、お祭りとしても楽しむのもいいですね。
(※本来はそちらが目的ですが、絵描きの稼ぎ方という点では、上記のような説明としています。(^_^;))
また出版社の編集者など企業の人も来場者として来訪しており、まれに企業案件のお誘いも受けることがあります。
ブースが盛況な作家は、企業関係者にとって自社のコンテンツにも採用したくなるものですし、お声がかるのもわかる気がします。
■ 絵描きの稼ぎ方 ③ ファンクラブ・クリエイター支援サービスによるサブスプリクション(月額課金)
海外ではPatreon(パトレオン)などが有名ですが、近年国内でも登場した、クリエイターをファンが直接支えるサービスです。
クラウドファンディングと同じように捉えられることがありますが、
クラウドファンディングが一定のプロジェクトに対して支援を募るものにたいして、こちらはクリエイター自身を支援するサービスですね。
クリエイターが支援に応じた特典プランを用意し、ファンが加入することで、ファンからサブスプリクションと呼ばれる月額にて、支援金等を受け取ることができます。
支援金は利用している支援サービスサイトの手数料と振込手数料を差し引かれた金額が振り込まれます。
また利用するサイトによって、ファンとクリエイター間で様々な交流ができるオプション機能があったりします。最近では、国内のサービスもずいぶん増えましたし、作家の好みに合わせて支援サービス選ぶといいでしょうね。
※当ブログでも下記の記事で少し触れています。
絵描きはクリエイター支援サービス(パトロンサービス)による サブスプリクションモデル(月額課金)をやるべき
■ 絵描きの稼ぎ方 ④ コミッションサービス
最近よく耳にするようになりましたね。
もともとは「手数料・周旋料・口銭」などの意味合いらしいのですが、我々絵描き創作界隈では「イラストリクエスト」のことのようです。
▼Pixiv百科事典より引用
https://dic.pixiv.net/a/%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
創作ジャンルにおけるコミッション(Commission)とは、有料のイラストリクエストのこと。通常のイラストリクエストは無料で行われるが、コミッションでは代金を支払う。その分、より細かく具体的な内容の指定や、修正の依頼が可能である。日本より海外で盛んであり、イラスト・漫画に限らず着ぐるみや3Dデータなどのコミッションも行われている。
コミッションで作成される作品は商業目的の作品ではなく、あくまで個人のためのオーダーメイドだという意味合いが強い。また、完成した作品は作者でなく、依頼主がコミッション作品として公開することもある。その場合は、転載と誤解しないように注意。
海外のアーティストではファンと間で割と頻繁に行なわれるサービスのようですね。日本では、時折コメント欄やメールで個人からお願いされたり、コミケのイベント会場で、作家にスケッチブックを渡してイラストを頼んだりするやつですね。
イラストリクエストは日本では無料で行われてることが多いですが、コミッションは代金を支払ってイラストリクエストを頼みます。「コミッションサービス」は、それを企業が作家とファンの間に立って代行するサービスです。
個人間の金銭のやり取りが発生するだけあって、トラブルも想定されますが、代行サービスを利用することで、安全・安心感がありますよね。
下記に国内のコミッションサービスをいくつかご紹介
skeb
Skeb is an Artwork Commission Platform. Skeb(スケブ)は、日本のクリエイターに有償で依頼ができる「イラストコミッションプラットフォーム」です。
skima
スキマ – スキルのオーダーメイドマーケット – SKIMA
SKIMAはイラストや占い、文章を依頼できるコミッションの総合スキルマーケット。 占い、悩み相談、似顔絵や文章などあなたの得意スキルを何でも売り買いできます。 SNSアイコンや表紙絵、恋愛相談や人には言えないディープな悩みなど何でも依頼できます。
「このキャラをあなたのタッチで描いて!」とか、「SNSのプロフィールアイコンにしたいから、似顔絵を描いてほしい!」など、個人の作家に対して要望を送りやすい、いいサービスだと思います。
作家側にとっても、企業案件とは違って、重い執筆作業にならないお手軽さあっていいですよね。(^_^;)
また、記事内の前項にも書きました。「クリエイター支援サービス」でもコミッションサービスを設定できるサービスもあるようです。
クリエイター支援サービスは、自分で加入ファンへの特典プランを設定できますので、コミッション特典を用意するのもいいかもしれませんね。
■ 絵描きの稼ぎ方 ⑤ 動画・ライブ配信
動画でのコンテンツ提供は微妙?
動画再生数・チャンネル登録数による広告収入、
ライブ配信のスーパーチャット等の投げ銭・スポンサード機能による収益化が見込めます。
ですが、個人的には絵描きにとって動画配信で収益化するのは相性はあまり良くない気もしてます。
同じ絵描きが見るのは技術参考になっていいかもしれませんが、ひたすら作画作業する様子は、一般視聴者は退屈になりがちですね。(笑)
ただまあ、お絵かき勉強中の絵描きさんや初心者向けの「お絵かき講座」系動画はかなり多いですね。
デッサン、イラスト・マンガ作画工程・ツールの機能紹介…などなど、これらは結構盛況な印象を受けますので、やってみるのもよいかもしれません。
また、これらの「講座・教育系」というのは、動画に限らず様々なビジネスでも流行なく、長く親しまれるジャンルですしね。ある程度経験と実績がある人が講師役になることで、信頼性も高まり集客できそうです。
実際、You Tubeでプロのアニメーターさんが講座動画を配信し、アニメーター塾のビジネスにつなげている例もあります。
アニメーターの室井先生の「アニメ私塾」You Tubeチャンネル
アニメ私塾では書籍なども出されており、キャラクターを単純に描き魅せるテクニックが書かれています。
アニメーター志望に関わらず絵描きを目指す人なら一見の価値アリ!
DVDビデオ付き! アニメ私塾流 最速でなんでも描けるようになるキャラ作画の技術
ライブ配信はやり方次第
ライブ配信に関しては、作家とファンがライブチャットでの交流が見込めますので、作業内容よりそちらがメインにといってもいいかもしれませんね。ライブで作家と繋がる体験ができるのは、ファンにとっても嬉しいのではないでしょうか?
また、ゲーム配信などと違って、絵描き配信は配信側があまり忙しくないので、時折筆を止めつつ、まったりファンとチャットで交流できる点ではいいかもしれません。
ゲーム配信でファンのコメントに対応しながらプレイしてる配信者もいますが、あれすごいですよね。私には無理です。(笑)
お絵かきライブ配信ではPixivの「Pixiv SKETCH」が有名ですね。現状収益化機能は開発中のようなので、実装が楽しみではあります。
pixiv Sketch – お絵かきコミュニケーションアプリ
pixiv Sketch(ピクシブスケッチ)とは日々のお絵かきを今までよりもっと手軽に楽しめるコミュニケーションプラットフォームです。きちんとした絵だけではなく、落書きや描き途中の絵も気軽にシェア。Sketch上で絵を描けるドロー機能で、いつでも・どこでもお絵かきを楽しめます。
■ 絵描きの稼ぎ方 ⑥ ブログ・アフィリエイト
私のこのブログのように、自分のブログをもって、そこにバナー広告や、通販商品のリンクを貼ることで、訪問者がクリックしたりアクセスすると、
収益が発生する稼ぎ方ですね。
一見絵描きとはあまり関係なさそうですが、ブログについて知っていくと、かなり絵描きとはマッチしたビジネスモデルだとわかります。
ブログを書いていると、記事に入れる画像が欲しくなるんですが、絵描きはそれを自己生産できる強みがあり、記事のネタ・ブログ自体のイメージに独自性を持たすことできます。他のブログと違う味を持てるのは、大きなアドバンテージではないでしょうか?(´∀`)
また、ブログはネット上での、「自分だけの発信メディア」にできます。
絵描きの視点で言うなら「自分だけのマンガ・イラスト掲載雑誌」的な感じですかね。
ブログ単体のみで言えば、昔からあるホームページみたいな、ただの自分のポートフォリオサイト・日記サイトです。
それならPixivとか画像系SNSでいいじゃない?と思われるかもしれません。
しかし、SNSだけだとアカウント停止やサービス終了のリスクが常に付きまといます。(これは無料のブログも同じ)また機能やサービスに不満があっても改善されるまで従うしかありません。
無料で利用できる分、制限とリスクが多いのも事実です。
今後絵描きとして活動るのであれば、ネット上に自分の存在と自分の作品を公開するための、しっかりとした自分のプラットフォームを用意する必要があります。それがブログです。
さて、では実際に絵描きがブログを使って収益化する方法は?って話ですが、
SNS・アフィリエイト・自分の作品の発信・販売の流れを上手く組み合わせると、なんと「自分だけのマンガ・イラスト掲載雑誌」(メディア)になっちゃうんです。
ブログというのはメディアのビジネスモデルで、上手く使えば、マンガ雑誌等のビジネスモデルとほとんど同じことができます。
- 雑誌の売れ行き→ブログのアクセス数
- 雑誌内の企業広告収益→ブログ内の広告バナー・アフィリエイト収益
- 雑誌内特集等の記事→ブログの記事
- マンガ・イラストコラム連載→ブログでの自作品の連載・公開
- 雑誌内連載作品の単行本化→電子書籍等DL販売・同人誌印刷販売
- 雑誌発行部数→ネット上のデータなので際限なし。印刷代・在庫なし
- 作家と出版社の収益→作家自身に還元(※ブログのサーバー・ドメイン代+作品販売に利用した有料サービス代等の管理費はかかりますが)
・・・といった感じで、規模は違えど、ブログという媒体に、ネットの様々なサービスを利用・連携すれば、作家単体でもほとんど似たことができるビジネスモデルです。
マンガ雑誌を出版する企業が販促として行う一部イベント企画や企業間コラボ、メディアミックス(アニメ化・グッズ化等)など、企業の資本と信頼性がないと実現が難しいものもありますが、個人発信の時代になってきている昨今、個人作家の作品に対してアニメ化・グッズ化等のお声がかかることもあるようです。
※ブログの作り方については、絵描きの話とは違うので、ここでは説明しませんが、Googleで「ブログ 作り方」 「ブログ アフィリエイト」等で検索してみるといい感じで説明してくれるサイトが沢山ありますのでそちらをどうぞ。(^_^;)
あ、ちなみにこれ書いてる現在では、当ブログはまだまだアクセスが少ないので、広告等は貼ってません。(白目)
・・・話がそれましたが、ブログという「自分メディア」は構築・運営していくのは大変だと思われるかもしれませんが、ビジネスモデルとしては、ブログを基軸に上記のように「複数の収益方法があり、且つ相乗効果がある」仕組みを持っています。
軌道に乗せることがでれば、きっと絵描きにとって創作活動を支えてくれる大きな柱にもなってくれるでしょう。
■ 絵描きの稼ぎ方 ⑦ 自分の作品の通販・DL販売
これもいまや定番となってきていますが、ネット上で作家が直接自分の商品を販売することですね。
Pixivが運営する作品販売代行サービス 「BOOTH」が有名ですね。
同人誌やグッズの通販の他、DL販売にも対応しており、作家のPixivのアカウントページから、作家のBOOTHページに飛べるようになっているのも嬉しいですね。
BOOTH(ブース)とは、pixivと連携した、創作物の総合マーケットです。無料で簡単にショップを作成でき、商品の保管・発送代行サービスも提供しています!
同人誌・同人ゲーム・同人音声のダウンロードなら「DLsite 同人」
「DLsite 同人」は同人誌・同人ゲーム・同人音声のダウンロードショップ。お気に入りの作品をすぐダウンロードできてすぐ楽しめる!毎日更新しているのであなたが探している作品にきっと出会えます。国内最大級の二次元総合ダウンロードショップ「DLsite」!
note(ノート)は、文章、写真、イラスト、音楽、映像などを手軽に投稿できるクリエイターと読者をつなぐサービスです。ブログのように使うことも、SNSのように使うことも、コンテンツを販売することも自在に活用いただけます。
・・・といった感じで、
自家通販サイト・DL販売サイトは調べれば沢山出てきますが、「一般向け」販売サイトよりは、「マンガやイラストが好きな人向け」の販売サイトを選択したほうがいいでしょうね。
まとめ
以上、絵描きのの稼ぎ方を色々調べてご紹介しました。
私個人の意見としては、上記の様々な方法を利用し、複数の収入先を持つの一言につきますね。
これからは絵描きも企業案件等の受注に頼るだけでなく、
自身で稼いで行かないと生き残れないと思っています。
創作に集中したい気持ちもありますが、今はよい作品にあふれてる時代です。
集中して作品作っても、「見られない・買われない」・・・結果が出なけば 悪循環です。
結果を出すための方法を、作家自身ができることをしていきたいものですね。
私も精進したいと思います!
そんなわけで、その他新しいやり方等思いついたら記事にしていきたいと思います。
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